雪と澱

行き場の無い言葉たちに。

短歌・2月

前回の投稿から1ヶ月経ってますよ!とメールが来た。ぜんぜんブログ更新してなくてごめんヨ。

今回は今月作った短歌(俳句は作らなかった…)のまとめ。これからも毎月まとめていこうと思う。

少ないけれど、許してください。

 

 

短歌

大脳がヒトより大きい原人はみな自殺して絶滅しました

 


しんしんと透る湖に持ち歩く氷の一つエリック・サティ

 


ねえ雪のような言葉が降ってきて、私一人じゃ澱になっちゃう

 


昨晩に君の愛液絡まった右手の小指で弾くラ♯

 


ぼくたちを笑って見てた流れ星窓の隙間にこびりついてた

 


月は人知れず沈んで感傷の終りのように生活は来る

 


雨水をロゴスで濾過して雪にして沈湎せよ我ら死ぬばかり

 


吐きかけた言葉は足を灼く熱砂或いは摂氏50度の雨(下の句は時雨薫さん)

 


君の目が知らない色に染まるまで疲れた笑みでぼくを騙して

 

 

 

以下三作はつくば現代短歌会に投句したもの。

 


北国へ私の胸も乗せてって。きっと熱くて溶けちゃうよバス

 


ため息は幾粒の泡。ぶくぶくぶく。「息をしたい!」ともがいて祈る。

 


凍りついたガラスのような息をして透き通る死を忘れずにいる。