雪と澱

行き場の無い言葉たちに。

過去作・俳句及び短歌

またブログをたまに更新していこうと思う。

今回は、過去作の俳句と短歌をまとめてみた。

拙いものばかりですが、見てくださると嬉しい。

こう見るとかなり少ないですね、自分が把握してないものも含めるともう少しありそう。

 

俳句

 


夏めいた古典古代の警句かな

五月雨やオランジュリーを逆しまに

噴水や只今傲岸不遜中

夏の日の陰の紙上のデカダンス

この肉を芝に圧しこむ星々よ

妬ましき若葉をちぎり噛みて吐く

そこの死を掬いし若葉、熾烈たれ

酷暑など我関せずと古書、無言

何も知れず死に往く人ら蝉時雨

溽暑、我まで生きた風に名を

肌になれし甚平を撫で、ゆたり朝

月わらいけり手や壁はあをじろく

冬の夜を死んだ人々へ捧ぐ詩

柴犬の息行き渡り冬の霧

急く人の御髪の根まで冬の霧

精霊の揺らいで冬の霧の街

 

 

 

短歌

「どんな色が好き?」と歌う子の未来

くすんだ色のボクはいらない

 


鏡像のオセアニア何を見ながら人の話を聞いてんだオレ

 


蚤の市で孤独を切り売りしてる人、北極海を沈み行く人

 


パーカーのポッケに両手突っ込んで

寂しく微笑え

秋の囚人

 


今日星が降り注ぐのは君の笑みを夜の灯りで見ていたいから

 


死ぬまでの流星群は燦々と。

雪は結晶そのままだった。